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石井光太氏の著作

石井光太「遺体 震災、津波の果てに」。 世界の光と闇の狭間に暮らす人々の生を描くルポタージュの名手が311の3日後から現地入りし被災遺体の人としての尊厳を浮き彫りにした一冊。読後どんな暗闇の中でも人は光を求める、というより自らの心底の闇から魂や信じるもの良心や愛を燃料に自分自身がひかりはじめる、印象を受けた。広島長崎の原爆や阪神大震災と同じく311記憶の風化は免れないのだろうが自分が生きている間は折に触れ心の片隅で鈍く光り続けるのだろうか。すごく下品な物言いになるが、石井氏の著作を読むと己の不満が如何に些細な事であり、現状の生活がどれほど恵まれているかを再確認させられる。我々が知らないだけ、見ないふりをしているだけ。かくも世界の現実は人間の心が投影され修羅と神仏に満ち溢れているのか、と。