きみまろ
人の感情に影響を及ぼす中で最も難しいのは笑わせることだ、と何かの本で読んだことがある。怒らせたり泣かせたりするのは簡単、喜ばせ笑わせることは確かにひと筋縄ではいかない。だから極楽カリーの店前にある仏陀顔出しパネルをいろんな人が年齢国籍問わず「無料で」笑いながら写真撮っているのを店内から見るたびになんて僕は笑いで世界平和に貢献しているのだろうか、と自己満足にひたれる。昔、鹿児島で無骨で堅物の親父がテレビ見ながら大笑いしていてびっくりした記憶がある。それが同じ鹿児島人で同世代の綾小路きみまろの漫談だった。うろ覚えだが、彼の話し方、間の取り方、ネタは好き。本屋で見かけ立ち読みして買ってしまった。あの口調が蘇る文体。たぶん口述筆記かインタビューをライターがまとめた本だろうが良かった。キラキラアゲアゲ自己啓発とは違う。また内容は割とありがちだから、たぶん脳内きみまろをリピート再生させながら読むとジワリとくる、すんなり読める一冊。本集めは無限の螺旋、終わりがないのは分かっているけどなんでやめられないのかな。極楽カリー文庫に近日中に置きます。