NEWS

由比ガ浜雑感

由比ガ浜雑感。日々のほとんどを由比ガ浜3丁目の店で過ごしている。だから鎌倉全体の様子は皆目分からないが2014年2月から商売始めて4年の間に抱いたピンポイントでの由比ガ浜の印象。ここはまるで呼吸をしているように半分半分の町。昼は息を吸い込むが如く観光客が町に流れ込み、夕方吐き出される。太陽の出ている時間は人間はじめ生あるものが活動し星が見える時間は霊や物の怪が蠢く。だから夜は人気無さは感じず、むしろ目に見えない何かの濃密な気配に満たされる。800年の歴史と同時に流行りのITベンチャー企業やクリエイター稼業が咲き誇る。海辺のオープンさと内気な気質が同居している。観光シーズンも一年のうち約6か月、残り半年は実に閑散としている。更にハイシーズンの半分は雨。つまり極楽みたいな非観光地帯は極端な話、3か月間昼だけの営業で1年間をやり繰りしなければ長く続けられない気がしている。ぞろぞろと通りを人が列為して歩くのは1年のうち僅か1週間程度。商売が容易でなく下手に手を広げると大火傷しそう。環境に適応すべく今は高山植物みたいにわずかな期間に花を咲かせ残りの厳しい季節はじっと耐えている。